ヒーリングプレゼンス vol5. 2019年1月(公開)
2019年1月20日
目次
ヒーリング・ジャーニー
2019年。新たな年が始まりました。皆さんは、今年、どのような目標を立てられましたか?
日本ヒーリングタッチ協会(HTSJ)では、昨年、プラクティショナーIIを終え、ヒーリングタッチ・プラクティショナーになった皆さんの次のステップ、認定プラクティショナーに向けての旅路と、昨年までにアドバンスIIを受講された多くのスチューデントの皆様の次なる旅路のサポートを目標の一つにかかげました。
ヒーリングタッチは、自分自身、そして、他の人に対するバイオフィールド・ケアのメソッドです。しかし、その学びの歩みは、長く、けっして平坦な道のりではありません。なぜなら、ヒーリングタッチは、バイオフィールドをケアするための単にエネルギーの流れを調整するセラピーにとどまらないからです。受け手の方のハートと自身のハートをつなぐことによって、より深いレベルでの癒しをサポートし、人の全体性への旅路に寄り添うものだからです。そのためには、自身のハートを開いていかなくてはなりません。どんな状況においても、無条件にハートを開いて自分や他者を受け止め、向き合わなければなりません。決して簡単にできることではありません。
ハートを開き、ハートからヒーリングタッチを行うためには、自分自身に向き合い、自身のエネルギーの滞りを緩め、自身を鎮め、ハートのスペースに留まることを学ばなくてはなりません。その過程は、時に辛く、また、悲しみを伴うこともあります。それは、自分を癒す旅路そのものだからです。ヒーリングタッチを学んでいる先輩たちは、そのずっと先輩であるインストラクターやプラクティショナーから、多大なる愛とサポートを受け、その歩みを進めてきました。HTSJは、ヒーリングタッチの歩みを進めている仲間とともに在り、少しでもその歩みの助けになれれば、と思っています。
その歩みは、終わりなきヒーリング・ジャーニー(癒しの旅路)と呼ばれています。それが、ヒーリングタッチの本質です。
開花の旅路、ヒーリングタッチ
Unfolding Journey of Healing Touch
リサ・アンセルメ ヒーリングビヨンドボーダーズ(HBB)事務局長
私たちは、様々な理由からヒーリングタッチに関わります。愛する人がケアやサポートが必要だったり、自身が健康を損ねていたり、誰かがヒーリングタッチをしてくれたり。また、他者を助けられるように、自分自身をよりよくケアできるように、もしくは、だれかがこれを学ぶ必要がある、と言っていたかもしれません。そして、私たちは、初めてヒーリングタッチのコースを受講したのです。長い間、健康やウエルネスに興味があって、自身や他者のウエルビーイングをサポートする方法として、ヒーリングタッチに出会ったかもしれません。医療従事者は、標準治療や専門的な実践に、包括的な臨床実践における補完・補助療法であるヒーリングタッチを取り入れたいと望んだのかもしれません。
私たちそれぞれは、専門的な訓練の異なるレベルにある時に学び始めるのですが、ヒーリングタッチ・スチューデント/プラクティショナーとしてのワークにおいて、私たちは皆、同様に、深く学び、実習し、受け取り、成長する機会を持っています。それは、自身の気づきを高め、重要な成長を促し、コンパッションを深め、理解とスキルを拡大する可能性を秘めたジャーニー(旅路)なのです。
HTIヒーリングタッチ認定プログラムにおける各コースでは、多くの異なる状況において用いることができる拡大し続ける一連のテクニックや介入法を技術的に、心理・精神的に学びます。これらのスキルとともに、自身や他者、私たちを取り巻く世界のエネルギーへの認識と理解の中で成長する機会と期待があります。実際、このエネルギーとともにワークすればするほど、エネルギーや共に学ぶ者たちをよりよく理解しようと努力します。
2018年11月の「ヒーリングタッチ・プラクティショナーII:自己評価と専門家としての実践」は葉山で開催されました。受講生、日本ヒーリングタッチ協会、コーディネーター、ベーシックのインストラクターである戸田美紀さん、ヘルパーの中ルミさんの努力とサポートによって、このコースは実現されました。大木恵美子さん、国枝早苗さん、阿部藤子さんの3名がヒーリングタッチ認定プログラムのコースワークを修了し、HTIヒーリングタッチ・プラクティショナーとして卒業されました。私たちは、毎日、地球のコアとコアスター、光の源とつながりながら、グループのエネルギー的なハララインを確立し、富士山の正面に位置する場所から、コロラドのロッキー山脈のふもとにあるヒーリングビヨンドボーダーズの 「ハートの宿」とのリンクをつくりました。
プラクティショナーがこの時点までの自身の独特な旅路の開花を発表し、シェアしている時、彼女たちが互いに、また、クライアントに持った気づかい、誠実さ、敬意、思いやりのあるケアを眺め、聴き、美しさを感じました。美紀は、この会話を一生懸命通訳し、この開花をサポートしてくれました。考えてみてください。彼女たちがコースワークの宿題を修了することで、世界に300件以上のヒーリングタッチがもたらされたわけです。最良を意図し、クライアントの全体性をサポートし、センタリングをする度に世界の光を拡散させ、自身のハートに入り、ヒーリングプレゼンス(癒しの存在)になった300セッションです。彼女たちの深いハート、コンパッション、ヒーリングタッチの実践におけるスキルを見せてくれました。皆さんとともにワークできたことを光栄に思います。彼女たちは、私に世界の希望を見せてくれました。恵美子、早苗、藤子、おめでとう!
卒業したヒーラーたちの次のステップは、さらなる宿題を修了し、認定ヒーリングタッチ・プラクティショナーになるための申請をヒーリングビヨンドボーダーズに提出することです。3人とも次のステップに進む準備ができています。 彼女たちは、立派なライトワーカーになり、このコミュニティに迎えられることでしょう。これは、新しい始まりですが、エネルギーやクライアントからの挑戦は続き、また、彼女たちのベストプラクティスとこの美しい専門的なエネルギーワークへの理解を前に推し進めることでしょう。彼女たちの手と、ハート、そして、マインドが常に、コンパッション、スキル、智慧によって導かれますように。
そして、これまでベーシック、または、アドバンスIやII、または、プラクティショナーIコースを受講された皆さんに対しては、皆さんのヒーリングタッチの実践と学びを続けることをお勧めします。皆さんも、苦しみを軽減し、コンパッションをもたらし、癒しをサポートするよう呼ばれたのです。
世界は私たち皆を必要としています。以前にも増して。
光と感謝とともに
ヒーリングタッチの学びの経験
国枝 早苗 アロマセラピスト、HTI-P
はじめてヒーリングタッチ・ベーシックを受講したのは2008年でした。私はアロマテラピーの仕事をしているのですが、当時、お客様や家族などで、アロマテラピーのトリートメントを受ける事が難しい状態の方達がいました。アロマ以外で何か出来る事はないだろうか、と思っていた時にヒーリングタッチと出会いました。言葉で表現する事は難しいのですが、ベーシックでの体験は、胸が震えるような体験でした。
それから、再受講を重ねて、多くの皆様のお陰で、ヒーリングタッチを学び続ける事が出来ました。
私にとって、ヒーリングタッチの学びの過程と、自己の癒しの旅路は、 とても深い関係にあります。
ヒーリングタッチの学びが深まるごとに、私の癒しの旅も深まっていきました。逆に、私の癒しの旅が深まるごとに、ヒーリングタッチの学びも深まっていきました。双方が深く影響を与えながら、並行して螺旋を描いているような、そんなイメージを感じています。
ヒーリングタッチの学びと私の癒しの旅は、自己と深く向き合うということを、避けて通れないこともあり、時に、とても苦しく感じる事もあります。苦しい時はいつも、ジャネットの「ただやりなさい」 (JUST DO THE WORK)という言葉が思い出され、「ただ実践する」ということを続けていると、毎回、暗闇に光が見えるような、そんな気持ちになります。今も、その繰り返しです。
先日、プラクティショナーⅡに参加させていただきましたが、その経験は、はじめてヒーリングタッチに出会った10年前のあの時と同じであり、でも、違う、胸が震えるような、そんな経験でした。私の癒し旅と、ヒーリングタッチの学びの、双方の深い部分に光が差し込んだような、そんな気持ちがしています。
私がヒーリングタッチを通して今も学んでいる「しっかりとグラウンディングし、ハートにある”思いやり・内在する調和・癒しの存在・無条件の愛”を中心にセンタリングし、目の前に存在している人(動物や植物、モノも)のハートの中心と繋がり、最良の意図をする」という事は、どのような分野、どのような生き方の方達にも通じる、最も大切な本質なのだ、と思います。この本質は、生きて行く上でとても大切な事なのではないだろうかと思っています。
私は今も、ヒーリングタッチの学びの途中で、自己の癒しの旅の途中です。
ヒーリングタッチ・プラクティショナーⅡを修了して
阿部 藤子 保健師、HTI-P
ヒーリングタッチと出会ったのは2013年春。それまでも様々なエネルギーワークを学んできたので友人から紹介されたときは、今さら…と思いました。ところが、その年に当時のレベル3まで受講したのは、レベル3のカリキュラムにキレーションが入っていると知ったからでした。1999年秋、バーバラ・ブレナンの東京でのワークショップに参加した際、習ったのがキレーションでした。とても憧れたバーバラブレナン・ヒーリングスクールですが、入学は無理でした。諦めきれなかったのでしょうね、きっと。本格的にエネルギーヒーリングを学ぶ機会がやってきたのは、2016年秋レベル4(プラクティショナーI)を修了してからです。
メンターについてプラクティショナーII に進むための課題を完成させるのに2年。課題の100症例はよく知られています。ヒーリングタッチをすることも受けることも最大の学びであり気づきでした。押し迫る時間の中でまとめたケーススタディは53回目以降のケースで、セッションのいたらなさを痛感して辛くなりました。振り返ると、形になりそうなセッションが登場してくるのは90例を過ぎてからです。
100症例はほんの一部であり、ほかに多くの課題があります。それらに対する理解には過去の学びが役に立ちました。エネルギーヒーリングは誰にでもできることですが、ヒーラーとクライアントという関係になる時、注意すべき点が沢山あります。『癒の光』に書かれている性格構造分析、日本はオーラル、スキッツォイド文化、アメリカはマゾキスト、サイコパス文化、とあるヒーラから聞いてから日本人としての自分の傾向を認識するようになりました。もう、やめよう、と思ったことは2回あります。それは繰り返し現れる私のパターンでもあります。理性、感情、意志はどれも仮面になり、それらの統合を促進する機会となるのがこのコースに用意されている諸々のシステムです。再読した本に以前より腑に落ちる、と思ったことが度々ありました。そして、プラクティショナーIIの日程が近づくにつれ、どこかに逃げだしたい気分にかられるのでした。
そんなわけで、偶然逗子駅で他の2人の姿を目にしたときはほっとしました。メンターの厳しい指導を受けながら完成したずっしりと重い宿題を持ち、緊張いっぱいで集まった私たちに対するリサの言葉はとても温かく、ヒーリングプレゼンスとはこういう状態、と感動しました。
プラクティショナーIIは課題の発表の場です。3日目ケーススタディの発表は22時過ぎまでかかりました。悩んだケースだっただけにリサからのアドバイスは心にしみ、勇気がわいてきました。瞳と瞳が合うだけで感極まりウルウルしてしまう状態をどう表現するべきか考えます。何かを超越してここに存在しているという真実と、17年という道のりがあってここにいるという事実。諦めきれなかったものに導かれ進んで行ったら偉大な教師が待っていて励ましをくれた、と言うことができるでしょう。偉大な教師が看護師であったことは私には大きな意味があることでした。
ヒーリングタッチで出会った皆さまに感謝をこめて。
メンターとして
しばた あきこ セラピスト、CHTP
日本では2回目となるプラクティショナーIIを開催するにあたって、2016年11月のプラクティショナーI 開催前に、認定プラクティショナー1期生の中からメンター希望者を募るということになりました。私は、締め切りギリギリまで手を挙げることに悩んでいました。それは、自分がメンティで1年間メンターシップを受けて感じたことは、自分たちのメンターがとてつもなく偉大で、的確なアドバイスで毎月のメンターシップミーティングを実施し、そのメンターシップを行う前の準備段階を認識していたからです。その他にメンティの施術を受けたり、次々に日々課題のチェックを行う大変さなど、あのメンターの行動や言動と同じように、果たして私自身ができるのであろうかという、不安と自信のなさの自分の力量が波のように押し寄せていたからです。
しかし、そうは言ってもプラクティショナーI を開催したら、次のプラクティショナーII に進むためには、毎月1回のメンターシップミーティングを始めとする1年間のメンターシップを行い、メンティの課題のサポートを行うということも十分理解していました。そして、あのメンターシップの1年間と課題こそが、自分を育ててくれた、成長の何物にも代えがたい素晴らしいものだったということも、ひしひしと感じていました。
自分の時のメンターシップのあの熱い気持ちと、落ち込んだ時の辛い感覚があってこそ、今の自分があるということもまざまざと思い起こされました。そして、メンターシップ・ガイドラインやメンターシップ基準、メンター基準、メンターシップとは、メンターの役割などを再度読み返しました。
そして、私は決断したのでした。このシステムは、ヒーラーからヒーラーへと受け継がれる導きと共有。共に働く、共に学ぶ、そして共に歩んで行くというシステムを途切れさせてはいけないということ。自分をここまで育ててくださったメンターに、こうやって受け継がれて行くことが心からの恩返しにもなるのではないかと考えました。そして、クライアントに対するハート中心も、このメンターシップにも必要であり、プラクティショナーII に向けた課題も当然のことながら、それ以外の途中の道のり、感情の動き、悩み、喜び、すべてのプロセスこそがメンターシップなのだと感じていました。
私が担当するメンティは、遠方にいらしたので、直接の対面式のメンターシップミーティングはできませんでした。しかし、毎月1回のスカイプミーティングとチャットやメールなどで対面できないことが返って、密接にやり取りすることに繋がって行ったようです。メンティから依頼された最後のプラクティショナーIIへの推薦状へのサイン記載の際に、そこに書かれたあまりのメンターミーティングの回数に我ながらビックリしました。
自分の時の悩んだこと、困ったこと、メンターからのアドバイスや嬉しかったこと、よかったことなどを共有しながら、共に同じ立ち位置でいるということを心がけてきました。共に学ぶということ、再度、テキストを読み返し、初心に変えることができ、かえってメンターこそが大いなる学びのメンターシップとなったような気がします。
ベーシックからプラクティショナーII までのカリキュラム。そして、プラクティショナーI の課題。この課題こそがまた、なぜここでこの書籍?なぜこのヒーリング療法?とその他の課題含め、不思議な導きのように、今、必要なことが目の前に必然のように現れてくるのです。そして、このメンターシップという、次々に次世代に繋げていくすべてのプロセスとこのシステムは本当に素晴らしいものです。この流れを止めてはならない、滞りを作ってはならないと思いました。自分のメンターのように導けたかはメンティにしか分かりませんが、認定申請まで一緒に歩んでいくつもりです。このヒーリングタッチ・ジャーニーに参加して本当によかったと思っています。
私は、このプロセスとしくみを作ってくださった、諸先輩の皆さまに心からの感謝と敬意を表したいと思います。
I love Healing Touch.
お知らせ
HTSJ 2019 スケジュール
1月26日‐27日 ヒーリングタッチ・ベーシック
2月16日 通常総会
2月23日 練習会
3月3日 ヒーリングタッチ入門ワーク/入門ワーク開催ガイダンス
3月23日 練習会
4月20日‐21日 ヒーリングタッチ・ベーシック
5月18日‐19日 ヒーリングタッチ・アドバンスI
7月27日‐28日 ヒーリングタッチ・ベーシック
10月26日‐27日 ヒーリングタッチ・ベーシック
11月30日‐12月1日 ヒーリングタッチ・アドバンスI
*練習会またはテクニックレビューは、毎月1回、その他、ヒーリングタッチ入門ワークや体験会を予定しています。詳細が決まり次第、お知らせメール、WEBサイトにて告知いたします。
ボランティアスタッフ募集
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Healing Presence –HTSJ会報誌- 年4回発行
編集チーム しばたあきこ、戸田美紀、中村則子、古川綾子